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立柱方式とは

 立柱方式とは昔からの工法で寺社建築など礎石や基礎に直接柱を載せる工法で高温多湿
の日本の風土に適した工法です。
このことにより、何百年も木造建築は残ってきたのです。

 寺院建築   足元廻り


 昔の木造建築はこのように柱の足元は大きく開いています。そのため、乾燥に良く、日もよく入
るので白蟻の被害を受けにくくなっています。また、柱は石の上に乗っているだけなので、地震時
には動くことにより、免震効果も期待できました。

 現在では、建築基準法により柱は基礎に固定することが決められています。戦後の復興で急速
に住宅を建設することが急務となり、高度な技術を必要としない土台方式が木造住宅の工法とし
て席巻するようになりました。

 土台方式とは、コンクリート基礎の上に土台(角材)を置き固定します。その土台(角材)の上に柱
を建てていく方式です。コンクリートに密着するために、白蟻の被害を受けやすくなりました。そのた
めに、建築基準法では、白蟻の被害を受けにくい樹種(ヒノキ、ヒバ)を使用するか、防虫防蟻剤によ
り被害を受けにくくなるように施工することが求められています。

 もう一つの問題は、柱が土台(角材)の上に建てられることにより、経年変化による土台へのめり込
みが生じることです。柱が揺れやすい状態になります。熟練の大工さんは、これを計算して、隅部分の
柱は直接、コンクリート基礎に建てることにより、めり込みによる影響を少なくしています。



現代の立柱方式とは

 建築基準法により、コンクリート基礎に柱を緊結することが決められています。そこで、柱の真ん中に
穴をあけ、ボルトを通し、コンクリート基礎に止める方式をとっています。Dボルトという金具を柱に直角に
取付け、そこにボルトを通します。また、柱の下部にだけ防虫防蟻剤を塗布することにより、最小で最大
の効果を得るようにしています。このことにより、そこに住む施主だけでなく、施工する大工さんたちの健
康にも影響がほとんどないようにしています。


 柱がコンクリート基礎より浮いており、建物の全周が開いており、床下の換気は万全です。また、建物が
浮いていることにより、床下に光が入り白蟻の被害を防ぎます。建物全周にステンレス金網を張っているの
で、虫や鼠などの小動物が入る所がありません。防湿フィルムとベタ基礎により防湿は完全で、床下は乾
燥した状態を保ちます。

 Dボルト用の穴を開けているところ


 Dボルトにボルトをセットした状態

 柱をコンクリート基礎に止めつけた状態。柱、地長押はコンクリート基礎から浮いている。
アンカーボルトもありません。柱の真ん中にボルトが通っています。下の開口部からナットで
締め付けます。ナットを点検することがでるので、締め直しすることができるようにしています。

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